家の中をウロウロするだけでOK。意識を変えるずぼら運動法
毎日の生活の中で、「運動しなきゃ」と思いつつ、なかなか始められないと感じている方は少なくないかもしれません。特に、家事や育児、お仕事などで時間に追われていると、運動のために特別な時間を作るのは難しいものです。運動着に着替えるのも、外に出るのもおっくうに感じてしまうこともあるでしょう。
でも、もし「家の中をウロウロするだけ」でも、少しだけ体を動かすきっかけになるとしたら、どうでしょうか。
いつもの「移動」に意識を向けるだけ
私たちは、家の中で無意識のうちにたくさんの移動をしています。キッチンからリビングへ、リビングから洗面所へ、子供の部屋へ、玄関へ。これらの「ちょっとした移動」は、1回あたりは短時間ですが、積み重なると意外とまとまった時間になります。
この普段何気なく行っている移動に、ほんの少しだけ「運動」の意識を加えてみるのが、今回ご紹介するずぼら運動法です。大げさな動きやきついトレーニングは一切必要ありません。必要なのは、移動する「ついでに」、体を動かしてみようかな、と意識を向けることだけです。
家の中のウロウロを運動に変える具体例
では、具体的にどのようなことができるでしょうか。特別な器具もスペースも不要な、簡単な例をいくつかご紹介します。
- 廊下を歩くときに、いつもより少しだけ腕を振ってみる 肩甲骨周りが軽く動くのを感じる程度で十分です。大股にする必要はありません。
- 部屋から部屋へ移動する際に、数回だけ足踏みをしてみる 目的の部屋に入る前や、途中で立ち止まって、3回、5回と数を決めず、気の向くままに足踏みをします。
- 壁伝いに移動する際に、壁に軽く手をついてハーフスクワット 壁に手をつくと体が安定します。膝を軽く曲げる程度(ハーフスクワットと呼ばれる、完全に腰を下ろさない形)で十分です。きついと感じたらすぐにやめましょう。
- 目的の場所に着く前に、かかとを数回上げ下げする キッチンに行く途中、洗面所に着く前など、立ち止まってかかとを上げたり下ろしたりします。ふくらはぎの軽い運動になります。
- 冷蔵庫や棚を開けるついでに、片足で立ってみる バランス感覚を養うのに役立ちます。不安定だと感じたら無理せず両足で立ち、できる範囲で短時間だけ行ってみましょう。
これらの動きは、それぞれほんの数秒、数回行うだけです。わざわざ時間を取って行う「運動」ではなく、「〜するついで」という感覚で取り入れるのがポイントです。
継続するための「ずぼら」なポイント
このメソッドを続けるための秘訣は、「頑張りすぎない」ことです。
- 完璧を目指さない 今日できなかったとしても、落ち込む必要はありません。また明日、気が向いた時にやってみましょう。
- 「ちょっとだけ」でOK 「10回やらなきゃ」「5分続けなきゃ」といった目標は立てなくて大丈夫です。1回だけ、数秒だけでも体を動かせば十分です。
- ルーティンに組み込まなくても良い 毎日同じ時間にやる、と決めると負担になることがあります。家の中を移動するたびに「あっ、そういえば」と思い出す程度で構いません。
- 飽きたら別の方法を試す 今回ご紹介した方法以外にも、家の中の移動や日常動作を利用できる方法はたくさんあります。立って休憩する間に軽くストレッチをする、など、自由にアレンジしてみてください。
まとめ
「運動は苦手」「時間がない」「めんどくさい」と感じていても、家の中での移動は毎日のように行っています。この無意識の時間を、ほんの少しだけ体を動かすきっかけに変えてみましょう。
今回ご紹介した「家の中のウロウロずぼら運動法」は、特別な準備も場所も必要ありません。「完璧にやろう」ではなく、「気づいた時に、ちょっとだけやってみよう」という軽い気持ちで始めることが大切です。
まずは、次に家の中を移動する時に、「あ、そういえば」と思い出してみてください。その一歩が、あなたの体にとって心地よい変化の始まりになるかもしれません。