キッチンに立ちながらできる!ずぼらさんのための「ついで運動」
家事の合間に、運動を取り入れてみませんか?
毎日、育児や家事に追われて忙しい皆様、本当にお疲れ様です。 「運動した方が良いのは分かっているけれど、まとまった時間なんて取れないし、そもそも運動は苦手…」。 そうお感じの方も多いのではないでしょうか。
外に出て運動したり、ジムに通ったりするのはハードルが高い。 自宅で本格的なトレーニングをする気力も体力もない。 でも、運動不足は気になる…。
そんな「究極の運動嫌い・めんどくさがり屋」さんにこそ試していただきたいのが、「ついで運動」という考え方です。
「ついで運動」とは?
「ついで運動」とは、特別な運動時間を設けるのではなく、普段の生活の中、例えば家事の合間や、何かをしながら「ついでに」体を動かすというものです。
今回は、特に毎日立つ場所であるキッチンに注目してみましょう。 料理中、洗い物中、食品庫の整理中など、キッチンに立っている時間は意外と長いものです。 この時間を活用して、ほんの少しだけ体を動かす。 それが、キッチンでの「ついで運動」です。
キッチン「ついで運動」のうれしいポイント
キッチン「ついで運動」には、運動が苦手な方にとって、いくつか魅力的なポイントがあります。
- 特別な時間・場所が不要: いつものキッチン、いつもの家事の合間にできます。
- 「ながら」でできる: 料理や洗い物をしながら、無理なく取り入れられます。
- 継続しやすい: 「毎日〇分やる」と意気込むのではなく、「気が向いたら」「〇〇しながら」でOKなので、プレッシャーなく続けられます。
- 気分転換になる: 立ちっぱなしで凝り固まりがちな体を動かすことで、気分転換にもつながるかもしれません。
もちろん、これだけで劇的に体が変わる、といった即効性のあるものではありません。 しかし、「何もしないよりは良い」「少しでも体を動かせた」という積み重ねが、ゆるやかに健康習慣につながっていくと考えられます。
今日からできる!キッチン「ついで運動」の具体例
では、具体的にキッチンでどんな「ついで運動」ができるのでしょうか。 特別な器具は一切不要。今日からすぐに試せる簡単なものをいくつかご紹介します。
1. かかと上げ
洗い物をしている間や、レンジで食品を温めている間などに。
- まっすぐ立ち、シンクなどに軽く手を添えてバランスを取ります。
- 両足のかかとをゆっくり上げ、つま先立ちになります。
- ゆっくりとかかとを下ろします。
- これを、〇回、と決めずに「飽きるまで」「気が済むまで」繰り返してみましょう。
ふくらはぎの筋肉を使うことを意識してみてください。立っているだけでも重力に対抗して体を支えている筋肉ですが、かかとを上げる動作を加えることで、より効果的に刺激を与えられます。
2. つま先立ちキープ
煮込み料理など、しばらくキッチンから離れられない時に。
- まっすぐ立ち、シンクなどに軽く手を添えてバランスを取ります。
- 両足のかかとを上げ、つま先立ちになった状態で数秒キープします。
- ゆっくりとかかとを下ろします。
バランスを取りながら行うことで、体幹も意識しやすくなります。最初は短い時間でも構いません。
3. お腹引き締め(ドローイン)
どんな家事の最中でもできます。
- まっすぐ立ち、軽く背筋を伸ばします。
- 息をゆっくり吐きながら、お腹をへこませていきます。これ以上へこまないというところまでへこませたら、その状態を数秒キープします。(これがドローインと呼ばれる腹式呼吸を使ったお腹の引き締め方の一つです。)
- ゆっくり息を吸いながら、お腹を戻します。
この呼吸を意識するだけでも、お腹周りの筋肉に軽い刺激を与えることができます。洗い物中や、お皿を拭いている間など、空き時間に意識してみてください。
4. 浅いスクワット
フライパンで何かを焼いている間など、火のそばを離れられない時に。
- シンクやカウンターなど、体を支えられるものに手を添えます。
- 足を肩幅程度に開き、つま先を少し外側に向けます。
- 椅子に座るようなイメージで、ゆっくりとお尻を下げていきます。深く腰を下ろす必要はありません。膝がつま先よりも前に出すぎないように注意しましょう。
- 太ももが床と平行になるまで下げるのが理想ですが、難しい場合は浅くても十分です。
- ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
短い時間でも良いので、数回繰り返してみましょう。体を支える筋肉である太ももやお尻にアプローチできます。シンクに手をついて行えば、バランスを崩す心配もありません。
5. 肩甲骨回し
食材を切る前や、家事の合間に一息つきたい時に。
- まっすぐ立ち、力を抜きます。
- 肩を大きく前から後ろへ、あるいは後ろから前へ回します。
- 両腕を軽く振りながら、肩甲骨を意識して動かしてみましょう。
肩周りの血行を促進し、家事で凝り固まりがちな肩や首をリフレッシュできます。
続けるための「ずぼら」なヒント
「ついで運動」は、頑張りすぎると続きません。 「ずぼら」でも続けられる、ゆるいヒントをいくつかご紹介します。
- 完璧を目指さない: 今日は一つもできなかった…と落ち込む必要はありません。「やれたらラッキー」くらいの気持ちでいましょう。
- まずは一つだけ: 紹介した中で、「これならできそう!」と思うものから、一つだけ試してみてください。慣れてきたら他の動きも加えてみても良いでしょう。
- 「ながら」を意識する: 「洗い物中はかかと上げ」「煮込み中はつま先立ちキープ」のように、特定の家事とセットにすると習慣になりやすいかもしれません。
- 記録はつけない: ストイックに記録をつける必要はありません。気楽に、自分のペースで。
まとめ
キッチンでの「ついで運動」は、運動のための特別な時間や場所、道具がなくても、忙しい日々の暮らしの中で手軽に取り入れられる運動習慣です。 「これなら自分にもできそうかも」と感じていただけたら、まずは今日、キッチンに立った時に、一つだけ試してみてください。
完璧な運動を目指すのではなく、いつもの生活に、ほんの少しだけ「体を動かす」ことをプラスする。 その小さな一歩が、きっとあなたの心と体の健康につながっていくはずです。 無理なく、あなたのペースで続けていきましょう。