テレビを見る「ついで」にできる超簡単ずぼら運動
「運動しなきゃ」とは思うけれど、なかなか重い腰が上がらない。そんな方は多いのではないでしょうか。特に、育児や家事、仕事に追われていると、自分のための時間を作るのは至難の業です。
でも、もし普段の「テレビを見ている時間」を少しだけ活用するだけで、体に良い変化が生まれるとしたら、試してみても良いかなと思いませんか。
この記事では、運動嫌いさんやめんどくさがり屋さん、体力に自信がない方でも、テレビを見ながら無理なくできる超簡単な運動方法をご紹介します。特別な道具も広いスペースも必要ありません。まずは、できることから、ほんの少しずつ始めてみましょう。
なぜ「テレビを見ながら」がずぼらさんに最適なのか
多くの人にとって、テレビを見る時間はリラックスできる、ある意味「無駄」にしても良いと感じられる時間かもしれません。この時間をまるごと運動に充てるのは難しくても、その「ついで」に少しだけ体を動かすことは、心理的なハードルがぐっと下がります。
- すでに習慣になっている時間を使う: 新しい時間を作る必要がありません。
- 集中力が途切れにくい: 画面に集中しているので、運動自体の単調さを感じにくい場合があります。
- 短時間でも可能: CMの間だけ、番組の区切りだけなど、隙間時間を活用しやすいです。
- 自宅で手軽に: 運動する姿を人に見られる心配もなく、服装も気にせずに行えます。
テレビタイムでできる超簡単ずぼら運動
さあ、実際にどんなことができるか見ていきましょう。どれも本当に簡単で、テレビを見ながら座ったまま、寝転がったまま、あるいはCM中にちょっとだけ行うことができます。
座ったままできる運動
ソファや椅子に座ったままできる、体の巡りを良くしたり、特定の部位を少しだけ刺激したりする運動です。
- 足首のクルクル回し: 椅子に座った状態で、片方の足を少し上げ、足首をゆっくりと大きく回します。内回し、外回しそれぞれ10回ずつ程度行います。反対の足も同様に行います。足のむくみ軽減にもつながります。 (補足:足首を回すことで、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋など)が刺激され、血行促進が期待できます)
- つま先上げ・かかと上げ: 座ったまま床に足をつけ、かかとをつけたままつま先だけを上げ下げします。次に、つま先をつけたままかかとだけを上げ下げします。それぞれ10〜20回程度繰り返します。ふくらはぎの筋肉を活性化させます。 (補足:これらの動きは、ふくらはぎにあるポンプ機能(筋ポンプ作用)を助け、下半身の血流を改善するのに役立ちます)
- お腹を意識して呼吸: 背筋を軽く伸ばして座り、テレビを見ながらお腹をへこませるように息を吐き、お腹を膨らませるように息を吸います。特に息を吐くときにお腹の筋肉を意識すると良いでしょう。これを数回繰り返します。 (補足:腹式呼吸はお腹周りのインナーマッスルを意識することにつながり、リラックス効果も期待できます)
- 肩甲骨回し: 両肩を耳に近づけるように上げ、後ろに大きく回してストンと下ろします。これを数回繰り返します。座りっぱなしで固まりやすい肩周りをほぐします。 (補足:肩甲骨を動かすことで、肩や背中の筋肉の緊張が和らぎ、姿勢の改善にもつながる可能性があります)
寝転がったままできる運動
ソファや床に寝転がってテレビを見る際にできる、さらにハードルの低い運動です。
- 膝を立てて左右に倒す: 仰向けに寝て、膝を立てて足の裏を床につけます。息を吐きながら、立てた膝を揃えたままゆっくりと片側に倒します。吸いながら元の位置に戻し、反対側にも倒します。これを繰り返します。腰周りのストレッチになります。 (補足:この動きは、腰椎(腰の骨)周りの筋肉や股関節のストレッチになり、リラックス効果も期待できます)
- 簡単な足上げ(片足ずつ): 仰向けに寝て、片足ずつ膝を軽く曲げたまま、お腹の力を使ってゆっくりと天井方向へ上げます。無理のない高さまで上げたら、ゆっくりと下ろします。これを片足5回ずつ程度行います。 (補足:この動作は、お腹周り(腹筋)と股関節周りの筋肉を意識するきっかけになります。無理に高く上げる必要はありません)
- お腹をへこませる呼吸: 座ったままできるものと同様ですが、寝転がっているとよりリラックスして行いやすい場合があります。鼻から息を吸い込み、口からゆっくりと長く吐きながらお腹をへこませます。
CM中にできる運動
CMは数分間なので、「これだけ頑張ろう」と区切りをつけやすく、少しだけ体を動かすのに最適です。
- その場で足踏み: 立ち上がって、その場で軽く足踏みをします。体を温めるのにも役立ちます。
- 軽い屈伸運動(スクワットの浅いもの): 立ち上がって、椅子に座る直前のようなイメージで、膝を軽く曲げ伸ばしします。深く腰を下ろす必要はありません。太ももやお尻の筋肉を少し刺激します。5回程度でも十分です。 (補足:スクワットは全身の多くの筋肉を使う効率的な運動ですが、ずぼらメソッドでは浅く数回行うことから始めて、無理なく習慣にすることを目指します)
- 腕立て伏せ(壁やソファに手をついて): きつい運動ではありません。壁やソファに手をつき、体を支えながらゆっくりと肘を曲げ伸ばしします。数回行うだけでも腕や胸の筋肉を意識できます。
無理なく続けるためのポイント
「ずぼら運動」は何よりも「続けること」が大切です。完璧にやる必要は全くありません。
- 「ゼロ」を「ゼロじゃない」にする: 今日は何もできなかった、ではなく、「足首を10回回した」「CM中に1回だけ壁を使った腕立てをした」など、少しでも動けたら大成功です。
- 「ながら」を意識する: 「テレビを見る時間=体を少し動かす時間」というセットで考えるようにします。リモコンの近くにメモを貼っておくのも良いでしょう。
- 一つでも良いので始めてみる: 今回ご紹介した中から、一番簡単そう、これならできそう、と思うものを一つだけ選んで、今日試してみましょう。
- 自分を褒める: 少しでも体を動かせたら、「よくやった!」と自分自身を褒めてあげてください。このポジティブな気持ちが次に繋がります。
まとめ
運動は「特別なこと」と思いがちですが、「テレビを見る」ように、日常の中に溶け込ませることができれば、ぐっとハードルが下がります。
今回ご紹介した運動は、どれもほんの些細な動きかもしれません。しかし、何もしないのと比べれば、確実に体にとってはプラスになります。血行が良くなったり、固まっていた筋肉が少しほぐれたり、あるいは「ちょっと体を動かせた」というポジティブな気持ちになれたり。
まずは、次のテレビタイムから、どれか一つでも良いので試してみてください。「これなら自分にもできるかも」という小さな成功体験を積み重ねていくことが、ずぼらさんにとっての継続への一番の近道です。応援しています。